お知らせ

もしもの小部屋 #5 石神英樹さん<広い世界を見ろ!>

【ゲスト】

ビストロサングリエ久助

オーナーシェフ 石神英樹(いしがみひでき)

店舗住所:岐阜県山県市高富2418-1
営業時間:
ランチタイム 11:00~13:30
ディナータイム 18:00~21:30

Twitter https://x.com/BSanglier

Instagram https://www.instagram.com/bistro_sangler_kyuusuke/

ハヤシライス通販:http://hayashi-rice.com/


石上英樹さんは岐阜県山県市出身。

現在は、洋食店『ビストロサングリエ久助』を経営している。

高校を卒業後、料理の世界で10年ほど修行を積んだが、「自分の店を自分で作るためには建築の知識が必要だ」と考え、建築業界で働き始めた異色のキャリアを持つ。

20年ほど建築業界に身を置き、料理の道から離れていた石神さんが再び料理に戻るきっかけとなったのは東日本大震災だった。

商工会青年部で物資支援をおこない、その力を地域おこしにも生かせるのではないかと考えたのだ。

仲間で知恵を出し合う中で生まれたのが「ハヤシライスで山県市を盛り上げよう」というものだった。

ハヤシライスの発祥には諸説あるが、そのひとつに丸善の創業者である早矢仕有的氏がハヤシライスを考案したという説がある。

その早矢仕有的氏の出身地が山県市なのだ。

そうして12年ほど前に山県市のハヤシライスをキッチンカーで提供するようになった。

その後、山県市のハヤシライスを食べられる店として2014年にオープンしたのが『ビストロサングリエ久助』なのだ。

山県市のハヤシライスは、飛騨牛や地元産のタマネギを使い、山県元気玉(黒にんにく)を隠し味に使用する。

3~4時間かけてじっくりと煮込むことで食材のうまみを引き出した深いコクのハヤシライスは『ビストロサングリエ久助』の看板メニューである。

現在も店舗だけでなく2台目となるキッチンカーで、岐阜県内の各地を回ってその味を広めている。

今後は愛知県などの他県でも山県市のハヤシライスを広めていきたいという。

 


▼石神さんへの『もしも』のインタビュー

― もしも、過去に戻って自分にひとつだけアドバイスができるなら、いつに戻って、どんなアドバイスをしたいですか?

なかなか深いですね。

地域に密着した活動ができている今の暮らしには満足しているんです。

ただ、もしも過去の自分に何か言うのであれば、中学生頃の自分に「もっと広く世界を見渡そう」と言いたいですね。

 

中学生時代の私は、田舎育ちで何も知らない井の中の蛙でした。

当時はすごくぼんやり生きていたんですよ。

たとえばテストも落第しない程度にできればいいという感じで、一番を目指したこともありませんでした。

 

今、当時の同級生に会うと、中学生時代に活躍していた子は大人になってものすごく活躍しているように感じます。

何が違ったんだろう?と考えてみると、中学生時代に一歩前に出て挑戦できたかどうかだったんじゃないかと思うんですよ。

 

だから、中学生の自分に「なんでも挑戦してみることは大事だよ」と伝えたいですね。

実際にどうなるかはわかりませんが、当時、思い切って挑戦していたらなにかが変わっていたかもしれませんよね。

 

― 中学生時代の自分に挑戦させたいことはありますか?

まず、「もっと勉強しなさい」ということは言ってあげたいですね。

 

今、いろいろなことに挑戦をしていますけれど、「もしももう少し若かったら」、「もう少し知識が豊富だったら」と思うことが多々あるんです。

だからこそ、若いときに一歩踏み出して挑戦した方が良かったと思うのかもしれませんね。

 

それから、身近にある自然のもっとディープな部分に目を向けるような、物事を突き詰めて物事を突き詰めていくことができたら良かったんじゃないかと思います。

 

ずっと自然の中で育ってきたので、中学、高校時代は、自然が豊かなことに対して嫌悪感を覚えていたんです。

毎日自転車で何キロも走らなくちゃいけないとか、冬は雪が深いので雪かきが嫌だなとか、田舎のそうした面にストレスを感じていて、「なぜこんな田舎に住まなきゃいけないんだ」と思っていました。

 

今は、こんな自然の中で生きられるのは素晴らしいなと感じられます。

川の水がとてもきれいだったり、空を見上げれば鳥が飛んでいるのが見えたり。

自然が目の前にあって、朝起きた瞬間に酸素が濃いという感覚が得られるのは本当に素晴らしいと思います。

 

中学時代にも今と同じ自然を見ていたのに、嫌だと思っていたんですよね。

狭い世界のことしか見えていなかったからだと思います。

もっと広い視野を持ったり、物事を深く突き詰めて考えられたら、中学のころもこの自然に対して違う受け止め方ができたのかもしれません。

 

― 石神さん、ありがとうございました。

石神石神さんのYoutube動画はこちらから