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コラム ヤラセレビューは見破られる!

20代前半の姪っ子が飲食店のクチコミ情報を見て
あるお店に不信感を抱いていました。

星の数で示す評価の平均は約3点。

5段階評価の中央値なので悪くありません。

 

しかし、姪っ子はその評価がおかしいと言うのです。

再考評価の5点と最低評価の1点が入り混じった結果の3点だからです。
そして、5点が付いたレビューは定型のような簡単なもの、
1点が付いたレビューは、訪問日や店員の対応、料理、店内の雰囲気など
具体的に書かれているものが多いと言うのです。

それらの情報から、高評価のレビューはヤラせで、
低評価のレビューが実際に近いのではないか、と判断していました。

消費者の目がますます厳しくなっている今、こうした偽のレビューはすぐに見破られてしまいます。

企業側は正当な評価をいかに得るかが、信頼を築く鍵になります。

レビューの信頼性が購買に与える影響

レビューは消費者の購買行動に大きな影響を与えます。

『情報通信白書 平成28年版』に掲載されているアンケート結果では、「レビューをどの程度参考にするか」に対し、
20代から60代までの60%以上の人が参考にしているという結果になりました。

レビューを読む際、主に重視する点という質問に対して、
もっとも多い回答を得たのが「情報の信頼度」でした。

 

この調査結果から8年ほど経過している現在では
レビューを読み比べ、内容の真偽を自ら判断するスキルを持つ消費者が増えているのではないでしょうか。

 

【情報通信白書 平成28年版】
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc114230.html

 

ヤラせレビューのリスク

姪っ子が「この評価は怪しい……」と見抜いたように、
消費者はレビューの内容をすべてそのまま信じ込むわけではありません。

短くて曖昧な高評価レビューと、具体的な低評価レビューが混在している場合、
多くの消費者は低評価の方を信用します。

こうしたヤラせレビューは、ステルスマーケティング(ステマ)であることが大半です。

そして、2023年10月から施行されている『ステマ規制』でも、
こうしたヤラせレビューは規制の対象になっています。

ステマが露呈すれば、企業の信頼は一気に失墜し、その回復には長い時間がかかることになります。

正当な評価を得るための方法

それでは、企業が正当な評価を得るためにはどうすればいいのでしょうか?

1. 顧客満足度を高める
根本的には顧客満足度を高めることが最も重要です。
良質な商品やサービスを提供し、顧客に本当に満足してもらうことで良いレビューが集まります。

2. レビュー依頼
満足した顧客に対してレビューを依頼します。
たとえば、商品の購入後やサービス利用後に「ご意見をお聞かせください」といった形でフィードバックを求めることで、消費者が自発的にレビューを書きやすい状況を作り出します。
ポイントは、無理に「高評価を書いてください」とお願いするのではなく、あくまで顧客の率直な意見を促すことです。
これにより信頼性の高い評価が得られやすくなります。

3. 低評価に対する建設的な対応
低評価のレビューに対しても誠実に対応することが信頼を築く鍵です。
批判的なレビューを無視せず、丁寧に対応することで、他の消費者にも「この企業は顧客の声に真摯に向き合っている」と好印象を与えます。
ネガティブな意見は、企業にとってサービスを改善する貴重なフィードバックでもあります。
それを活かして次のサービス改善に繋げることが、長期的な成長に結びつきます。

 

 

正当な評価を得るためには、
顧客の声に真摯に耳を傾け、サービスの質を高めることが何よりも大切です。

ステマや不正なレビュー操作は、短期的な利益をもたらすかもしれませんが、
長期的には企業の信頼を損なうリスクが非常に高いです。

姪っ子のような若い世代も含め、
消費者はますます賢くなり、レビューの裏に隠された意図を読み取る力を持っています。

レビューを適切に管理して、顧客との信頼関係を築いていきましょう。

その信頼が何よりも強いブランド価値となります。