お知らせ

もしもの小部屋 #3 林啓成さん<良いときほど、その先のビジョンを!>

【ゲスト】

株式会社 林商店
オクテット バイヤー

代表取締役社長 林 啓成

YouTube https://www.youtube.com/@octet_channel

ホームページ https://www.deradera.co.jp/


株式会社林商店の代表取締役社長であり、オクテット名古屋・インポートセレクトショップでらでらのバイヤーとして活躍する林啓成さん。

ビジネススーツを中心とした紳士服店だった林商店でバイヤーとして活動をスタート

そこから、メンズカジュアルファッションの取り扱いをはじめ、現在ではイタリアブランドを中心としたセレクトショップとなった。

約21年前には楽天市場で『インポートセレクトショップでらでら』を、その後、名古屋市中村区名駅に実店舗のメンズセレクトショップ『Octet(オクテット)』をオープンさせた。

おじさんがもっとファッションに興味を持ってファッションを楽しむことで、日本全体がもっと活気づく」という想いのもと、大人の男性に向けたファッション提案をおこなっている。

コロナ禍の中では、スタッフと何ができるかを話し合い、Youtube『Octet Men’s Fashion Channel』を開設。

着こなしやコーディネート、大人の男性に向けたファッションのコツを毎日発信している。


▼林さんへの『もしも』のインタビュー

― もしも、過去に戻って自分にひとつだけアドバイスができるなら、いつに戻って、どんなアドバイスをしたいですか?

基本的に過去に戻って何かしたいとはあまり思わないんです。

もちろん、あのときこうしたら良かったな、ということはたくさんあります。

ただ、それを考えても何もいいことがないですからね。

 

それでも、この場で唯一お話できることがあるとしたら、インターネット販売をはじめて5年くらい経った、今から15年ほどまえのことですね。

楽天市場の『インポートセレクトショップでらでら』の売上がピークだったんですよ。

そのときの自分に「これがずっと続くわけじゃないよ」と伝えたいですね。

 

生きていれば、良いときも悪いときもありますけど、良いときに何をするかで、より上の階段があると思うんですよね。

 

自分もそうなんですけど、悪いときはめちゃくちゃもがくんですよ。

 

でも、良いときにこそその先を見据えて、今の自分が何をするべきかを考えることができていたら、オンラインショップでもっと自分たちの想いを発信できる店になっていたんじゃないかと思います。

当時はそれほど大きなビジョンを持っていませんでした。

日々の忙しさもありましたし、売上も利益も好調だったので、このままやっていけばもう少し伸びるだろうと思っていたんです。

 

でも、今振り返ってみると、当時はバブルみたいなものだったんです。

インターネット通販や楽天市場がめちゃくちゃ伸びた時期だったので、誰がやってもうまく行ったんじゃないかなと思います。

もちろん、商材のセットや仕組みづくりなど力を入れていましたが、それ以上に商機があったんだと感じています。

 

だから、あのときに何を考え、どう行動したかが、現在の結果に大きな差を生んでいると思います。

当時、同じような売上だったのに、今は月に何十億売れたという世界になっている仲間もいますからね。

逆に、ピークの半分くらいしか売れないね、という店もあります。

 

この違いは何だろうと考えると、その先のビジョンを描けていたか否かが大きな違いになっているんじゃないかと思っているんです。

 

だからと言って、悲観しているわけではないですよ。

当時の僕にはそれが最善だったので、これは仕方ないなと思っています。

色々続けていく中でまた何か当たればいいなと思っていますし、そのときには権限移譲も含めて、会社が大きくなれるような仕事の仕方ができればいいなと思ってます。

 

― ど苦しいときにもがくのも大事だけれど、良いときにどう動けるかが大きな違いになるということですね。

かなり違うと思います。

やはりひとりでは限界があるんですよ。

だから、社内の仲間か、社外の人か、必ず誰かと協業することになると思います。

そのときビジョンがないとうまく行かないんですよ。

お客さんのために仕事をしていくことはできると思いますけど、スタッフが増えたり作業が増えていったりしたとき、次の殻を破ることができないんです。

最初からその先まで組み立てて仕事をする人もいると思いますけど、僕はあまり得意じゃないんです。

なんでもやろうと思ったら、割とパッパと自分でやって、手数を出しながらうまく行く、行かないというのを繰り返すタイプなんです。
僕みたいなタイプの人は、うまく行った先をちゃんと見ておかなければいけないと思います。

ビジネスモデルはずっと続くものではないですからね

ビジネスにも「ここを超えたら次のステージになる」というような閾値(いきち)があると思います。

その閾値を無理やりにでも超えておけばよかったと思いますね。

これを超えたら、ちょっと元には戻りづらいというところに行けば、次はそこで苦しいと思うので、もがけたんじゃないかな……。

想像の世界なのでわかりませんけどね。

 

― 林さん、ありがとうございました。

林さんのYoutube動画はこちらから